チョコレートを冷蔵庫で保管していたら、表面が粉を吹いたように白くなっていることがあります。
「まさかカビでは!?」と心配になりますが、ご安心を!
チョコレートの表面に現れた白い粉の正体はブルームと呼ばれるもので、カビではありません。
ですので、白くなったチョコレートは食べられます。
では、なぜチョコレートは白くなってしまうのでしょうか?
チョコレートが白くなる理由や白くさせないためにはどうすれば良いのか、白くなったチョコレートをおいしく食べるための復活方法をご紹介します。
チョコが白くなる現象はなぜ起こる?白くならない方法とは?
もともとは茶色く艶のあったはずのミルクチョコレート。
冷蔵庫に入れておいたチョコレートを開けてみると、表面が白くなっていたり、まだら模様に変化していることがありますよね。
チョコレートが白くなるのは、温度変化など環境を頻繁に変えると起こる現象の一つ、ブルーミング(ブルーム現象)が原因です。
ブルーミングというのは、ファットブルーミング現象とも呼ばれます。
ファット=脂肪ですから、チョコレートに含まれるカカオバターの脂肪分が一旦溶けた後、再び固まる時に白く浮き出る現象です。
なので、チョコレートを白くさせないためには、このブルーミングを発生させないようにすればいいわけですね。
一番大事なことは、チョコレートはカカオバターが溶ける温度である28℃以上の場所には長時間置かないことです。
溶けたチョコレートを再び低温で保存すると、カカオバターの結晶が固まり、ブルーミングが始まります。
チョコレートは高温多湿を避け、一定の温度を保つことのできる冷暗な場所を選んで保管するようにしましょう。
開封したチョコレートは冷蔵庫に保管することが多いと思いますが、チョコレートの保存に適している温度は16℃~18℃ぐらいです。
ですので、冷蔵室だと温度が低すぎるので、もし冷蔵庫に入れる場合は野菜室の方がいいですよ。
また、チョコレートに冷蔵庫の他のもののにおいがつかないように密閉するのもお忘れなく!
白くなったチョコは食べれる?復活させることはできる?
包装紙を開けたらチョコレートが白く粉を吹いたように濁っていた・・・
なんとなく、食べるのをためらってしまいますよね。
しかし、ブルーミングが起きたチョコレートは人体に害はないので、ふつうに食べられますよ。
ただ、ブルーミングはカカオバターがほかの成分と分離した状態なので、チョコレート本来の舌触りや風味が変化してしまいます。
私も白くなったチョコを何回か食べたことがありますが、なんとなくボソボソした感じだし、固くなってしまって、あまり美味しくないんですよね。
見た目もあまり気持ちのよいものではありませんし・・・
では、一度ブルーミングが起きたチョコレートを元のように復活させることはできるのでしょうか?
残念ながら、元の形のままツヤツヤのチョコに戻すことはできませんが、白くなったチョコレートをおいしく食べる方法はありますよ!
一つは、テンパリングをする方法です。
チョコレートを細かく刻んで、45℃の湯煎ににかけてゆっくり溶かします。
チョコレートが溶けたら、一度27℃前後に冷まし、再び30℃ほどの湯煎にかけて型に流します。
テンパリングによって、まだらに固まったカカオバターの結晶を再びなじませることができます。
でも、わざわざテンパリングするのは、正直面倒ですよね。。
その場合、もっと簡単なアイデアがあります!
私がよくやるのは、砕いたチョコレートを電子レンジで溶かして、ホットミルクと混ぜてホットチョコレートドリンクにすることです。
電子レンジで手軽に作れるのが良いですし、簡単なのに贅沢気分を味わえますよ。
もし生クリームがあれば、温めた生クリームに刻んだチョコレートを加え溶かして、滑らかなガナッシュにするのもおすすめです。
このガナッシュ、バニラアイスやホットケーキ、マドレーヌ等にかけると、ゴージャスなスイーツに変身しますよ!
ホットチョコレートドリンクやガナッシュに、少しだけオレンジの皮を浮かべたり、1、2滴のブランデーを垂らすと、さらに香りよく仕上がります。
白くなってしまったチョコレートをそのまま食べるのに抵抗があるときは、おすすめのアレンジです。
ぜひお試しくださいね!
まとめ
チョコレートを保存しておくと白くなってしまう理由は、環境の変化によってチョコレートに起こるブルーミング(ブルーム現象)のせいでした。
チョコレートの脂肪分が溶け出したあと、再び固まる現象によってチョコが白くなるので、食べても大丈夫です。
見た目もちょっと悲しい白くなったチョコレートは、テンパリングしたり、溶かすことで、再び美味しく食べられますよ。
でも、まずはチョコレートにブルーミングが起きないよう、温度変化が起こりにくい場所での保存を心がけてくださいね!